私が妊娠した際に、産婦人科の先生に注意された感染症の紹介をしていきたいと思います。
旦那も私も詳しくは知らなかったので、自分で調べたものを凄く簡単に分かりやすく説明したいな、と思い、記事にする事にしました。
妊婦さんに関係なく見ていただければと思います。
前回のトキソプラズマも併せてご覧いただければと思います。
今回は
サイトロメガロウイルス
について。
なんだか強そうな名前ですが、とても身近にあるウイルスです。
■サイトロメガロウイルスとは
簡単に言うと、ヘルペスです。
ヘルペスウイルスは色々な種類がありますが、共通項目として、
・一回感染すると生涯保有者になる
・体調を崩したり免疫が低下すると再活性化する
という感じです。
妊娠中に初感染すると、胎児に障害が出る可能性があるため、妊婦にとって危険な感染症の一つです。
■どうやって感染するか
人から人へ移ります。
・接触感染(唾液・尿など)
・性交感染(オーラルも含む)
・母子感染(母乳・出産時の膣内で等)
・輸血や臓器移植
※唾液や尿などに触れた手を媒介して口に入り、感染します
■感染者の割合
過去では約90%が保有していたというありふれたウイルスですが、近年では70%台に減少しています。
■感染するとどうなるか
・感染後は2~3年にわたって唾液や尿、体液等からウイルスが排出され続けます。
・健康な人が感染しても、ほぼ無症状。その後保有者となります。普段は平気ですが、HIVやがん等で免疫が低下すると再活性し、失明や脳障害など様々な症状が出ることがあります。
・妊婦が初感染すると胎児に感染し、流産や死産、産まれても難聴・てんかん・自閉症などの障害が起きたりする可能性があります。
・生まれたあとの赤ちゃんが感染しても問題ありません。しかし未熟児で母親が保有者だった場合、分娩時や母乳からの感染で重篤な症状が出る場合があります。
■どうやって分かる?
血液検査です。
■妊娠中に感染したら?
一応薬はありますが、まだ十分に効果が認められていません。国内販売もありません。
胎児治療は研究中で、治療方法はまだ確立されていません。
未然に防ぐワクチンもありません。
■胎児へ感染する確率
・妊娠中に初感染した場合、胎児への感染確率は30~50%
そのうち症状が出るのが10~30%
・母親が元々保有者の場合は、胎児への感染確率は0.2~2%
ただし、妊娠中に免疫低下などでウイルスが再活性した場合は、これより高くなります。
■妊娠中にサイトロメガロウイルスに感染しないために
上の子がいる場合、子供同士の感染→母親に感染する可能性があります。
・子供と箸やフォーク、食べ物や飲み物などを共有しない
・子供の唇や頬へのキスは避ける
・子供の唾液やオシッコ等がついたものはよく洗い、自分の手もこまめに洗う(サイトロメガロウイルスは石鹸、消毒、乾燥に弱いです)
もちろん大人から感染する可能性もあるので、性交時はゴムをつけたり、他の人との回し飲み・箸での接触を避けるなどの注意も必要です。
このサイトロメガロウイルスに関しても、「トーチの会」というサイトにとても詳しく描かれているので、お時間ある方は見てみてください。
こちら
サイトロメガロウイルスに関してはトキソプラズマ以上に知名度が低く、妊婦検診で検査してくれる産婦人科は1割という低さです。
なぜここまで浸透していないかというと、感染して生まれた赤ちゃんがどう重症化するかの診断方法が無く、予防ワクチンもないため「かかってもどうしようもない」から推奨されていない→検査してない産婦人科が多い、という事らしいです。
あとは保有率の高さも原因の一つにありそうです。どうせだいたい皆かかってるから…みたいな。
しかし!
私はサイトロメガロウイルス、陰性でした。
今までの人生で感染した事が無かったということです。
保有率70%じゃない、30%の方に入っていたということです。
私が通ってる産婦人科の先生が、たまたまサイトロメガロウイルスに詳しくて、勝手に検査してくれてたおかげで自分が陰性だという事が知れました。
なので自分が妊娠中にめちゃくちゃ気を付けないといけない、という事も分かりました。
何も知らずに妊娠中に感染し、赤ちゃんに移してしまったら大変なので、知れてよかったです。
日本では年間3000人以上の赤ちゃんがサイトロメガロウイルスに感染した状態で生まれており、その中で健康被害が出ている赤ちゃんは1000人以上という割合だそうです。(これもトーチの会のサイト内にありました)
難聴が代表的な症状らしいけど、数年してから発症したり、他にも様々な症状があるため、「実は母親が妊娠中に、サイトロメガロウイルスに感染したのが原因でした」というのを突き止めるのは難しいので、実際はこの数以上なんじゃないかと言われているそうです。
この実態を知ると、なぜ妊婦検診の血液検査でこれが標準化されていないか不思議に思えてきます。
検査したい場合は実費で2000~3000円でできるそうなので、少しでも心配な方は、妊娠初期の検査の際に産婦人科でお願いすると良いかと思います。
今回サイトロメガロウイルスについて調べて旦那に報告したところ、「じゃあ俺からサラに移る可能性もあるってこと?」と言われました。
その通り。
旦那が元々の保有者だった場合は既に私も感染してる確率が高いんですが、私が陰性だったという事は旦那も陰性の可能性がある。
旦那が他の人との性行為、キス、回し飲み等でウイルス感染した場合、そこから私に移る可能性もあるということ。
旦那からの感染を完全にシャットアウトするには、妊娠中はキスやオーラルセックス(いわゆるおフェラ)はもちろん、箸類や食べ物飲み物の共有全て断たなくてはいけない。こりゃ大変。
なので妻が陰性だった場合は夫側も気を付けないといけないという事ですね。
以上、サイトロメガロウイルスについておおくりしました。
補足!
ヘルペスは約8種類あります。
そのうち口唇ヘルペスができるのはHHV-1というウイルス。
性器ヘルペスが出来るのはHHV-2のウイルス。
サイトロメガロウイルスはHHV-5。
HHV-6は子供の突発性発疹の原因だそうです。
HHV-6とHHV-7のウイルスは、アルツハイマーの原因らしいという近年の研究結果が出ています。
私達が老人になる頃には、アルツハイマーの薬が開発されているといいですね。
HHV-2のウイルスに関しては、母親が保有者(または妊娠中に感染した)場合、経膣分娩で新生児に感染し、後遺症が残る危険があるので、詳しくは
Dr.KIDさんのサイト
をご覧ください。(小児科の先生で、赤ちゃんに関する色々な記事を公開されています)
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コメント
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ちくまサラ
がしました